2013年10月6日日曜日

子猫の命をあっという間に奪う病気 FIP。

旦那にサプライズでプレゼントしてもらった、生後5ヶ月の子猫ちゃん兄弟2匹。
そのうちの生後5ヶ月の兄猫ちゃん(剣心)が、一緒に住み始めてわずか26日後
FIPという致死病のため安楽死でこの世を去りました。

FIPには2種類あるそうだけれど、剣心はウェットタイプというお腹が膨らむタイプ。
家に来て1週間頃までは、おもちゃで遊んだりドライフードをよく食べたり。気になることといったら、缶詰などのウェットフードを食べないことと食べる量が妹の猫ちゃん(梅ちゃん)に比べて少ないこと。

一緒に住み始めて一週間後ぐらいからかな、剣心がおもちゃにほぼ反応しなくなった。
おもちゃで遊ぼうと目の前で色々しても、横から梅ちゃんが先に入ってきちゃう。
食べるときも遊ぶときも、剣心の反応が薄く梅ちゃんに全てとられるような印象だった。




その頃から、梅ちゃんの行動が目につくようになった。
寝てる間に布団の上で粗相したり、剣心がトイレから出ると上から飛びかかったり。
梅ちゃんが元気になったとほぼ同時期に剣心が遊ばなくなったから、もしかして梅ちゃんが原因なのでは?と思い、梅ちゃんは旦那のお母さんに預かってもらうことに(お母さんのベッドでも粗相してしまい、後に引き取ったセンターに戻ることになった)。

梅ちゃんがいなくなった後も、剣心は普通の猫のように遊ぼうとはしなかった。
でも噛む力は強く、よく毛糸を噛んで遊んで?た。
人が大好きなようで、毎日昼はソファで私たちの膝の上で寝て、夜はベッドで旦那のお腹に背中を当ててスプーンのポーズで寝た。可愛くて可愛くて仕方なかった❤
そのときは、元気がないというか、おとなしい人好きな猫なのかなーと軽く考えてた。
気づけば、あまり食べてない割にお腹が風船みたいにぷくーっと膨らんでた。胸の骨は出っ張ってるのに。




亡くなる約一週間前、初めて剣心が布団に粗相をした。
理由は分からないけど、念のためこの日からトイレをベッドの真横に置くことに。
でも、また別の日にベッドで粗相。しかも3回分。
何が原因か分からないし元気がないことも気になってたので、とりあえず病院の診察を予約することに。

それからは、夜はベッドに剣心が入れないよう部屋の入り口に物を置いたけれど、剣心は細い隙間を通ってベッドの上に来てしまったため、旦那と交代でソファで剣心と添い寝することにした。そんなに私たちと一緒に寝たかったのかと思うと、本当に可愛かったな。

それから1回ソファの布団の上で粗相したものの、ほぼきちんとトイレを使用した。

病院に行く2日前から、剣心は食事とトイレ以外はソファの上でずっと寝てた。
旦那が、剣心は右足を引っ張っているような歩き方だったり、床で滑ったりしてると訴えてたけど、わたしがみたときはそうでもなくあまり気に留めなかった。



そして病院に行く当日。
大半の猫はゲージに入れられるのをいやがるのに、剣心はすんなり入って声も出さなかった。

病院に着くと、まず体温を計る。39.2度。38から39度なら通常らしいので、ちょっと熱っぽい。
次に、お腹の液体を調べる。結果、FIPで余命一週間と医者が判断し、その場で安楽死させることに。

このやり取りは全てスウェーデン語だったため、旦那の涙で結果が分かった。
まず思ったことは、信じられないということ。
現実だと受け止めようとすることで、ほんとうに精一杯だった。
最後を看取るかどうか聞かれ、苦しいだろうけど看取ることにした。

安楽死の宣告から数分、家族だけで剣心と一緒にいる時間をもらった。
泣いてばかりだったからか、剣心がわたしの顔をよく見てきたのを覚えてる。
旦那は膝に置いて剣心を撫でたり、わたしは剣心の匂いが大好きだったから抱いてお腹の匂いを嗅いだり、頭を撫でたり。あまり覚えてないけど、またねとかがんばったねとか、声をかけてたと思う。

そして最後の時がきた。
安楽死のための液体と注射器。
注射を刺す獣医と、剣心の体を抑えるわたしと旦那。

針を刺した瞬間、痛かったらしくギャーって鳴いて旦那の顔をまるで「助けて」とでも言うように見ていたらしい。わたしも旦那も、ごめんね助けられなくてって言いながら小さい体を抑えてた。

剣心は、あっという間に静かに横になった。
今まで動いてたことが信じられないように、ぱったり動かなくなった。
体と心は別なんだなとはっきり分かった瞬間。

その日、剣心は旦那のおばあちゃんの近くの森にお花を添えて埋めることにした。
そして思い出に手形をとることに。

無宗教の私たちだけど、こういうときは剣心がどこかで元気にしているはず、と信じてしまう。今は、わたしも旦那も気持ちが落ち着いてきたと思う。
そして、梅ちゃんを再度引き取ることを2人で決めた。


FIPの原因がはっきり分かり、この病気で亡くなる猫ちゃんが少しでも早く減るよう心から祈っています。
いま猫ちゃんと一緒にいる人には、毎日たっぷり愛情を与えてほしいと心から願っています。

この経験をきっかけに、動物の保護についてリサーチしてみようと思ってます。





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